2017年の新語・流行語大賞に「インスタ映え」「忖度(そんたく)」が選ばれました。
きょう、トップテンが東京都内で発表され、このうち年間大賞には、SNSのインスタグラムに投稿するためスマートフォンなどで写真を見栄えよく撮影する「インスタ映え」と、他人の気持ちを推し量るという意味で、国有地の払い下げなどをきっかけにさまざまな場面で使われた「忖度(そんたく)」が選ばれました。
その他のトップテンには、下記が選ばれています。
- 地球の人口の半分が男性であることを表現した、お笑い芸人、ブルゾンちえみさんの決めぜりふ「35億」
- 北朝鮮のミサイル発射など緊急時に情報を伝える「Jアラート」
- 睡眠不足の蓄積が認知症などの発症リスクになる「睡眠負債」
- 独特のキャラクターで知られ、ことし6月に引退した将棋棋士の加藤一二三九段の愛称「ひふみん」
- うそやでっち上げをニュース記事のように仕立ててインターネット上に流す「フェイクニュース」
- 月末の金曜日に早めの退社を促すキャンペーン「プレミアムフライデー」
- 不適切な言動などが相次いだ自民党の若手議員を指す「魔の2回生」
- トランプ大統領の「アメリカ・ファースト」東京都の小池知事の「都民ファースト」など、最優先するものを示す「○○ファースト」
これとは別に、陸上男子100メートルで日本選手で初めて10秒の壁を破った桐生祥秀選手の記録、「9.98」と、将棋の藤井聡太四段が打ち立てた前人未踏の「29連勝」が選考委員特別賞に選ばれました。
ちなみに、グーグルが発表する「検索ワード」の2017年版は未発表ですが、「上半期版」についてはすでに7月に発表済です。
Google Japan Blog: 2017 年上半期 Google 検索ランキング
https://japan.googleblog.com/2017/07/2017-google.html
検索ワードにも「プレミアムフライデー」や「忖度」がふくまれるものの、「ニンテンドースイッチ」や「レゴランド」、「ハンドスピナー」、「アニサキス」など、言われてみればあーっと言うような言葉が新語・流行語では抜け落ちていることがわかります。また人物では6月22日に亡くなった「小林麻央」さんも大きな話題となりました。しかしこれらは新語・流行語大賞ではノミネートすらされていませんね。
近年、「新語・流行語大賞」では偏った政治主張を顕す用語が選ばれることで話題になってましたが、今年については随分と国民の一般感情に忖度した内容になったようです。
ただし「魔の2回生」というワードが他のワードに比べてここに並ぶほど取り上げられたかといえば、はなはだ疑問ですが。それとあれほど大騒ぎをしていた「上野動物園の赤ちゃんパンダ誕生(シャンシャン)」が入ってないのも疑問です。今さらパンダに大騒ぎすることが恥ずかしいということに気づいたんでしょか。
いい加減、こうした報道にまぎれ込ませて政治主張を行うと言った自らの価値を貶める行動を謹んで欲しいものです。