Cities Skylines IIで少し使い方が変わった「Move It」の機能などをまとめます。
関連して「Find It」や「Line Tool」の使い方も出てくるかと思います。
目次
「Move It」とは
前作CS1でも必須Modであった「ムーブイット」です。いわゆる景観ゲームとしての一番の基礎となるModが「Move It」と言ってよいでしょう。CS2でも引き続き超重要Modとなりつつあります。
「Move It」とはコードModの一つで、一度設置した道路や建物を動かすことができる魔法のModだと思えば良いでしょう。「移動ならデフォルトのサービスビルでもできるじゃん」とお思いの方もいるかと思いますが、ゾーニングに生えてくるPloppableな建物や、道路/線路のノードやセグメントすら移動可能です。
このModはゲーム内のオブジェクトを、その特性に合わせて移動させることができるModです。
- 道路や線路、擁壁などの「ネットワーク」と呼ばれるオブジェクトの場合は、選択するとノードが表示され、そのノード単位で位置移動させることができます。もちろんセグメント単位でも調整可能で、道路などの場合は曲がり具合を調整できます。
※道路を「◯==◯==◯」で表せば、”◯”がノード、”==”がセグメントとなります。 - いっぽう建物などひとかたまりになっているオブジェクトでは、建物の位置自体を動かすことが可能になりますし(いわゆる道路に対するセットバック的なもの)、角度なども調整可能で道路に対して微妙に回転させることなども可能です。※バニラのゾーニングのマス単位ではなく細かな微調整が可能です
アイコンは画面下端ツールバーの右端に”4つの矢印を組み合わせたようなもの”が使われています。Move Itが起動しているときに、このアイコンに緑色の丸い囲みがつきます。
操作&キーバインド
- 選択:左クリックで選択、Shiftキーで選択を追加(選択除外)
- 移動:左クリックで選択範囲を移動、右クリックで選択範囲を回転、Alt+回転で45度スナップ回転
- M:ツールを開く
※デフォルトキーバインドの「マップタイル」のMを削除か変更する必要あり。Mが空くと自動的にMove It設定が優先される - Ctrl+M:マーキー(複数範囲)選択の切り替え
- Alt+M:操作モードの切り替え
- Alt+D:すべての選択を選択取り消しする
- PageUp/Down:選択したオブジェクトを垂直方向に上下する
- Ctrl+Z:元に戻す(UnDo) ※複数回覚えていて戻せる模様。ただし甘えること無く別名セーブを心がけること
- Ctrl+Shift+Z:やり直し(ReDo)
- Alt+回転で45度にスナップ
サポート:Paradoxフォーラム:Move It | Paradox Interactive Forums
選択する
選択モードには、デフォルトの単一選択(Single)モードと、マーキー(Marquee、範囲)選択モードの2つがあります。
モードの切り替えは「Ctrl+M」で行い、モードを切り替えるとカーソル位置に「Mode:Single」または「Mode:Marquee」と表示されます。
※なおオプション画面にもMarquee Selectionというオプションがあるのですが、これにチェックを入れていても「Ctrl+M」で切り替えできてしまうためどういう意図で用意されているのかは不明です。
単一モードはそのまま単一のアイテム(建物だったり、オブジェクトや道路のノードだったり)を選択します。またマーキー選択モードでは矩形範囲選択を行うことで複数の建物やオブジェクトやノードを選択することができます。
基本的な使い方
「M」を押すと「Move It」が起動します。 ※マップタイルが開いた方は前項を参照
この状態でマウスカーソルをあちこちに持っていってみると、建物や道路の端(ノード)で反応するのがわかります。
左ドラッグで奥・手前・左右に動かす
この状態で左ドラッグするとつかんでいるアイテムを移動できます。このときに高さが問題になってくるため注意しましょう。
※現時点ではマウスドラッグしか移動手段がありません。(個人の勝手な想像ですが)前作では矢印キーで移動できたのでそのうち実装されるのではないかと思います。前作では基準オブジェクト(縦/横軸)に揃えたりといろいろな機能を持っていました。
右ドラッグで回転する
この状態で右ドラッグするとつかんでいるアイテムを回転できます。
また45度ずつ回転させたい場合には「Alt」キーを押しながらドラッグするようにしましょう。
高さを調整する
高さ調整はPageUp/Downで行います。もし地下に沈んでしまった場合は、PageUpを何回か押すことで地表に出すことができますし、空中に浮いてしまった場合には逆にPageDownを押すことで位置を下げることができます。
※現時点ではオブジェクトを地表に揃えたり(着地)、あるいは高さを表示する機能がありませんが、(個人の勝手な想像ですが)前作ではありましたのでそのうち実装されるのではないかと思います。また前作では基準オブジェクトに高さを揃えたりといろいろな機能を持っていました。
(移動や変形を)キャンセルする
Ctrl+Zを押せば移動などをキャンセルして元に戻す(Undo)ことができます。アンドゥーバッファはいくらかあるようで何段階か戻せますが、過信しすぎないようにしましょう。
戻しすぎた場合はShift+Ctrl+Zでやり直し(ReDo)ができます。
作者による使い方ビデオ
作者であるQuboid氏によりMove Itの簡単な使い方のビデオが公式で紹介されています。英語ですが、自動翻訳で日本語を選ぶことで字幕が出るため理解はできるでしょう。
実際の場面での使い方
建物を動かしてみる
試しに建物をクリックしてみましょう。緑色のマーカーが付いたと思います。この状態で(左)ドラッグすると建物を動かせます。
あまり動かしすぎると道路警告が出たりしますが、Ctrl+Zを押せば元の位置に戻せます。
次に「ゆっくり」と右ドラッグしてみましょう。建物が回転し始めますね。ついでに「Alt」キーを押すと45度ずつ回転します。
道路を動かしてみる
次は道路を触ってみましょう。
1.ノードをいじる
交差点や、道路の途中で丸い円ターゲットが出てきます。これが動かせるポイント(ノード=端)です。道路は「Move It」で見るとノードとノードの間に挟まれたセグメントという構造になっているのがわかります。以下適当に敷いてみた道路を例に説明します。
まずこのノード(端)をドラッグしていじってみましょう。直線の向きがあちこちにドラッグしたとおりに向きを変えることがわかります。
※左右の端の丸いのがノードで、その間がセグメントです。この道路は1セグメント長であることがわかります。通常、都市に敷かれている道路は複数セグメントで構成されており、1セグメントずつ調整していくことになります。
存分にいじったらCtrl+Zを押して元の直線に戻しておきましょう。
2.セグメントをいじる
次に道路の中央部をクリックしてみましょう。今度は「○───○ ○──○」というターゲットが青く薄っすらと見えています。この状態で道路の真ん中あたりをゆっくりドラッグしてみましょう。すると、直線だった道路が曲がり始めるのがわかるかと思います。
これで道路の曲がり方の微調整をすることができます。
道路調整の大半の用途ではここまでで足りるかと思いますが、今作CS2の「Move It」ではさらに細かい調整をするための操作モードがあります。
3.もうひとつの細かい調整
それが道路の途中で表示されている「○───○ ○──○」を細かく調整するときのターゲットです。
この調整を行うモードには、
1.Alt+Mで入る ※選んでいる道路がターゲットとなる
2.Altキーを押しながら道路のセグメント中央部をクリックする ※一般にはこちらのほうが間違いがない
の2通りがあります。
いずれの方法でも、ターゲットがピンク色で表示されるモードに入ります。ちょうど「○───○ ○──○」のように操作ポイントが現れ、それぞれ4つの○をドラッグして操作していきます。
この操作モードでは、ピンク色の○をそれぞれ自由に動かすことができるようになります。これはうまく説明できませんが、みなさんご自分で色々と弄ってみると実に細かい操作ができることがわかります。※これを手軽に操作できるのが2番のセグメント調整モードだと考えることもできます。
例えばですが、私がバニラゲームで作ったマップに下記のような変則的な交差点があります。ひどい形ですし横断歩道の向きもムチャクチャになってしまっています。そこでこの操作モードで弄くることで…
次のような交差点へと変形することが出来ます。前作CS1をご存じの方なら「Node Controller (Renewal)」(交差点をいじる専用Mod)のような事ができると言えばおわかりになるでしょう。
このピンク色の○を交差点の中心地点から離すことによって(最初は5つの道路それぞれの○が、交差点のほぼ中央寄りにあった)、セットバック的に位置を変更できるのです。妙な角度になっていた横断歩道の向きも自然な向きへと変わりました。※みなさんも適当に交差点を作ってみて弄ってみてください。
これは前作CS1の「Move It」だけでは出来なかったことで、だからこそ別のツールModが出ていたのですが、今作の「Move It」ではこういう多彩なことも既に現時点でカバーするようになっています。見た目以外にも、実際にこの交差点では(右左折が急角度のターンではなくなるため)車がスムーズに流れるようになります。※ただし当然ですが交差点隅のゾーニングはその分消えます。しかしMove Itを活用することで交差点すぐの位置に動かすことも可能でしょう。
ここでは単純にセットバック的にピンク色の○を後ろにずらすことだけを行いましたが、それ以外にも微妙に左右に曲げたり、2つの○の距離を縮めたり伸ばしたりもできますので、交差点の表現も多彩なものができるようになっています。これは前作で「Node Controller (Renewal)」を使っていた方なら実感していることでしょう。
なおこのモードでもPageUp/Downによりピンク色の○の高さ調整が可能です。
これにさらに樹木を植えてみたり(Anarchy Modも入れればアイテム同士の重ね合わせもできる)、Find Itで見つけてきた看板を建てたりといった工夫は、アセット未開放の現時点でも可能になっています。私自身まだまだ探求するべきことが多い今回の「Move It」ですが、みなさんも色々遊んでみては如何でしょうか。
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