Cities Skylines IIのMod「Write Everywhere」のごく簡単な使い方です。
景観洋Mod
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- Cities Skylines II「Find It」の使い方
- Cities Skylines II「Move It」の使い方
- Cities Skylines II「Plop the Growables」の使い方
- Cities Skylines II「Recolor」の使い方
- Cities Skylines II「Road Builder」の使い方
- Cities Skylines II「Write Everywhere」の使い方
変更履歴
- 2025年7月16日:全体修正、「3.交通標識を立ててみる」を追記
- 2025年7月14日:初稿
概要
基本的な機能としては、名前通り「どこにでも文字を書く」ということになりますが、イメージも貼ることができ、またそうやって構築したものをXML出力して他人と共有することも出来ます。
Write Everywhere – Paradox Mods
公式のアセットインポーターがない現在、一部のクリエイターに注目され、2025年7月現在多くのアセットが公開されつつあります。
また似たようなものに「Extra Asset Importer」Modがありますが、あれのデカールは基本的には貼り付ける親アセットからはみ出して空中に貼ることは出来ませんが、この「Write Everywhere」Modでは親アセットから離れて設置することもできるため、そういう意味ではCities Skylines IIの世界を一歩広げるModだと言ってよいでしょう。
基本的な使い方
非常に多機能なModのためどこから紹介するのか迷いますが、一番わかりやすそうなところを紹介して、その後基本的な使い方を紹介することにします。
1.Paradox Modsから読み込んだ場合(Write Everywhere Moduleの使い方)
初めて「Write Everywhere」の名前を聞いたような方は、本Modと、とりあえずわかり易い例としてSully氏の「McDonald’s Illuminated Signs – Paradox Mods」をサブスクライブしてゲームを起動しましょう。
- 既存都市セーブデータではなく、ニューゲームをスタートします
※わからないうちはできるだけまっさらな環境で初めたほうが良いでしょう。説明の都合上、すべてアンロック+資金無制限で開いてます。もちろん読み替えができる方はなんでも構いません。 - 親となるアセットを用意する
※ここでは特殊施設(ユニークビルディング)の「邸宅(俳優)」を設置します。「Write Everywhere」的には親にするアセットは、建物でも樹木でも岩でもなんでも良い。FindItで見つけてきたポール(棒)などでも良い。ただし初回はわかりやすい一般的なもので試すとよいでしょう。
- 「Ctrl+Shift+W」を押す
※画面左下に「Select an Item」と表示される
- 適当なアセットをクリックするとWEのウィンドウが開く
※建物でも樹木でも岩でもなんでも良い。FindItで見つけてきたポール(棒)などでも良い
- ここでサブスクライブしていたSully氏のXMLでファイルを読みに行く。フォルダ的なアイコン(Import/Load)をクリック→「Import layout from xml」を選ぶ
- この次が問題で、XMLファイルを指定して読み込んで画面上に表示したにも関わらず見失います。しかし冷静に、読み込んだXMLファイルをWEウィンドウで指定し、さらに画面下に開くコントロールウィンドウで操作し、移動していきます。
※ちょっとサンプルが悪かったかも知れませんが例えば親に樹木を指定した場合には、この位置に出ます。あるいは簡単に探すには、ポジションの2番目に「10」とか「20」と入れてみると上空に浮かび上がるかと思います。
※要するに親アセットの中心地上ポジションに現れるということです。建物ならば中心位置の地上ゼロ位置に出ています。 - そこから「移動コマンド」を切り替えてからマウスでドラッグして建物の上に移動していきます。位置をあわせていくとこんな感じになります。
※その他「カメラボタン」を押して見るとその位置までカメラ移動してくれるので位置を確認(もう一度カメラボタンを押すと元のカメラに戻る)するのもありでしょう。 - 1つだけではなくどんどん追加していけます。
操作にそれほど慣れていない段階で雑に配置しただけですが、ものすごい説得力が出ていますね。
もちろんMove Itなどでの(親要素)移動にもしっかり追従します。ただしBetter Bulldozerの子要素削除には非対応です。※Write Everywhereで該当のオブジェクトを選択して削除という手順になります
以上がParadox Modsで読み込んだ場合の基本的な操作です。呼び出した直後に移動するところだけがやや難点ですが、それほど難しいところはありません。
2.自分で配置していく場合
XMLファイルを呼び出す場合とそれほど変わりませんが、「Ctrl+Shift+W」で起動してから親アセットを指定し、「Write Everywhere」ウィンドウの「+」からひとつずつ追加していくことになります。
自己発光させるには、そのオブジェクトを選択した状態でパレットアイコンを押し、「Emissive Intensity」を適度な値に変更するだけで光り出します。わかりにくければ(昼夜ビジュアルオン状態で)「夜」へと時間変更しましょう。※スクショだとわかりづらいかも知れませんが、「NEW TEXT」は自己発光させた状態です。ネオン管のように光ります
3.交通標識を立ててみる
日本の道路標識を立ててみたいという方も多いかも知れません。
以前からgohkenytp氏が「Addresses Mod Road Marker Japan Pack – Paradox Mods」を公開してくれています。
私自身これが正解なのかどうかよく分からなかったので記事にしてなかったのですが、今回「Write Everywhere」に注目が集まっているため、簡単な利用方法を書いておこうかと思います。
これをサブスクライブすると、上記の「McDonald’s サイン」と同様にImportから読み込みをすることで使用可能になります。
さて、問題は標識を貼り付けるポールなのですが、これがバニラ環境ではなかなかなく、Sully氏も「路面電車電柱」に「McDonald’sサイン」を貼り付けています。
しかしこの路面電車電柱はかなりのサイズで、道路標識を貼り付けるにはやや大きすぎます。探してみたところ、バニラだと「ヨーロッパ式の道路標識」が使えそうでした。
Find Itを起動して「Props」の「Roadside Props」のやや下辺りに道路標識があります。
道路標識には北アメリカ式とヨーロッパ式があるのですが、そのうちヨーロッパ式が小さな丸型で、ちょうど隠すのに都合が良いサイズでした。※元の標識をはずせればよかったのですが、いろいろ試しましたが外せませんでした。
これを道路脇に設置したあと、「Ctrl+Shift+W」でWrite Everywhereを起動してからこの道路標識をクリックし、imageタイプに切り替えてからAtlasを「_BaseModule:JP_Signs」、さらにImageを適当に選ぶと日本の道路標識が出てきます。ただし番号で記載されておりどれがどれなのかよくわかりません。
この番号は何なのかと言うと、どうも「日本の道路標識 – Wikipedia」に添付されているPDFファイルに記載されているものと同じでした。例えば「止まれ」だと330、車両通行止めだと302です。
ポジションは、「0.000m、1.900m、0.100m」前後でこの状態になります。
裏側から見ると下図のようになっていますが、これは現状仕方ないかと思います(そもそも裏側から見えるのがおかしいという話だけれども、それはSully氏がイメージを重ねたときに背面を作ったほうが見栄えが良いとklyte45氏に提案して機能追加されたそうで、今回使っているWrite Everywhere Moduleはかなり以前に制作されているため当然非対応)。
あるいはリージョンパックなどをサブスクライブしてくまなく検索すればちょうどよいポールが見つかるかも知れませんが、現状のバニラで気軽に試すにはこの程度で我慢する必要がありそうです。
4.フォントの追加方法
TTF(TrueType Font)ファイル形式のフォントを追加することが出来ます。※CS2起動中でも反映されます。
- まずグーグルフォントなどから好みのフォントをダウンロードしておき、ttfファイルを「\Colossal Order\Cities Skylines II\ModsData\Klyte45Mods\WriteEverywhere\fonts」にコピーしておきます ※v0.4でもフォルダがなかったため自分で作っておく
※Mod説明にも書かれていますが、OTFファイルは対応していないそうです。また一部のTTFファイル形式はゲームの制限によりサポートされていないそうです。その場合は、一度OTFに変換してからTTFに変換したもので試してくださいとのことです。 - Cities Skylines II上で画面左上にある「W」マークの「Write Everywhere」アイコンをクリックし、FONTSタブに切り替えます
空っぽですが、慌てずにこの「+」マークから指定します - 1で仕込んでおいたフォントファイルを指定する
追加完了 - 「Ctrl+Shift+W」で「Write Everywhere」を起動して新たにテキストオブジェクトを作るか、また既存のテキストオブジェクトを指定し、FONTドロップダウンでフォントを指定すると反映される
これでフォントの追加は以上です。
日本語フォントについて
日本語フォント(Noto Sans Japanese)でも読み込みと指定が可能でした。
テキスト欄に直接日本語を入力できず(恐らくCS2の制限?)、ブラウザなどで入力した文字列をコピペし、Enterを押さずに、フォーカス移動すれば数秒後に反映されるかと思います。※私の環境では、Enterを押していると「Write Everywhere」が不安定になり、落ちました。ここは使用している日本語入力IMEなどにもよるかと思います。
「Write Everywhere」の今後
「Write Everywhere」自体どんどん発展してきており、0.3.1ではレイアウトやフォントやアトラスデータのインポートにも対応し、0.4ではメッシュインポートにも対応しました。Mod名称は初期の「どこにでも書ける(Write Everywhere)」というところからスタートしたものの、すでに”書ける”だけではなくカスタムアセットインポーター的な位置づけに変わりつつあります。
※メッシュデータとはポリゴンの集合体(objデータ)のことで、要するにアセットの構成物のこと。Blenderからのエクスポートも容易。ただし現時点ではLodサポートなし。
そして従来から存在する「Write Everywhere Module」機能により外部から取り込むことが可能となっており、公式のアセットインポーター実装が秋までずれ込むことが確定した現在において、アセットクリエイターたちの天国となりつつあるようです。0.3.1以降、「Write Everywhere Module」が一気に増えた感があります。
これが全てではないでしょうが、公式Paradox Modsを”Write Everywhere Module”で検索するとその一覧を見ることが出来ます。
Write Everywhere Module:Cities: Skylines II mods – Paradox Mods
CS2においては、過去2024年より中国系開発者によりけっこうな力技で実装された「Asset Packs Manager」Modを使ったカスタムアセットModが流行してきましたが、いかんせん実装の手間がかかりすぎで大変なようでした(メニューとも干渉するため本体パッチの影響もモロに受ける)。しかしこの「Write Everywhere Module」形式だと、後述するSully氏の動画でもわかるようにCS2本体を再起動することなくイメージデータなどの再読み込み(リフレッシュ)確認も可能となっており、アセット(的なもの)の開発作業(手直しとゲーム内での確認作業)が飛躍的に加速することがわかります(その分、一般プレイヤー側での読み込み手間がやや発生する)。
恐らく今後も驚異的なペースで発展していくことが想像され、逐次網羅的な機能解説をするのが困難なModの一つとなっています。
こういう場合は、できるだけ簡単な要素から操作に慣れ、自分のできる範囲をひとつずつ増やすような感じで習熟していくとよいかと思われます。
参考動画
すでにいくつか動画が出ているのですが、参考に比較的わかりやすいSully氏の動画を貼っておきます。英語ですが、自動翻訳で日本語にすればだいたわかる内容だと思います。知りたいのは具体的な操作手順でしょうし。
アセットを作ろうとしている人にとっては「McDonald’sロゴを立体的に見せてるのはどうやってるの?」というのが大いなる疑問だと思いますが、あれはイメージを12枚?重ねて設置しているそうです(元は英国リージョンパック制作者の1人M.Welshman氏のテクニックだそうです)。そういう方には13分10秒あたりからが参考になるかと思います。光らせ方についても語ってくれてます。
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