みんな食べてる「もどき食品」

おいしいおいしいといいながら、実はみんなが食べてる「もどき食品」が話題になっています。

お正月の定番料理の一つ「数の子」といえば、ニシンの魚卵ですが、実はそんな貴重な代物ではなく、「カペリン」という魚の卵を金型で整形したものだといいます。しかもそんなことはもう10年以上前から業界では常識レベルだということです。

この「カペリン」という魚は、和名を「カラフトシシャモ」といい、シシャモとおなじキュウリウオ目キュウリウオ科の魚です。このカラフトシシャモの英名がcapelinであり、漁業関係者の間ではカペリンと呼ばれているということです。

シシャモの代用魚

実はこの「カラフトシシャモ」は、シシャモの代用魚としても歴史が古く、1970年代以後輸入が急増し、その後は本来のシシャモは「本シシャモ」と呼ばれるようになったということですから、今いい年齢のお父さんお母さんの世代(40代以下)はすでにカラフトシシャモをシシャモだと信じて育った世代ということになります。

ですから「カペリン」(またはカラフトシシャモ)と聞くと「!?」となりますが、実は昔からシシャモの代用品としてものすごくポピュラーな魚だともいえます。

北海道の本ししゃもを知っている方からすれば「味はまったく違う」ということですが、元々カラフトシシャモを食べて育った世代だとわからないことでしょう。

現在ではすでに市場に出回っている「ししゃも」の9割以上がこのカペリンことカラフトシシャモだといいます。さらに「子持ちししゃも」として売られている商品の中には、本来卵を抱かないオスのカラフトシシャモに卵を入れたものまであるそうです。

なお本ししゃもは北海道の太平洋岸でしか採れないため貴重で、いまや一般販売価格では5倍~10倍程度の値段の開きがあるようです。

カズノコ

では代用カズノコとはどういうものでしょうか?

これは、このカペリンことカラフトシシャモの卵を一度ほぐし、それを本来のカズノコに似せて作った「金型」に流し込んで整形したものだそうです。ご丁寧にも、金型には複数の種類があり、一見すると本物のカズノコに見えてしまう芸の細かさです。

こちらもすでに10年前には話題になっており、すでに市場に流通している安いカズノコはこの代用カズノコであろうと思われます。当然ですがこの代用カズノコは水抜きなどは一切不要です。

もっとも本来数の子の親であるニシンは、かつては肥料として畑にまかれるほど大量に取れたのですが、これも近年めっきり取れなくなってしまい、鮮魚としては流通するものの魚肉としてみれば他の魚と大差ない価格で販売されています。

その他の代用食

その他の代用食を見ていきましょう。

食卓で一番ポピュラーなのがカニカマでしょう。これは本来はカニの代用品として作られたものですが、すでに「カニカマ」という別の食品(カマボコ)として受け入れられており、なおかつ海外でも人気食材となりつつあるようです。なお国内流通品は大抵が細めで筒状ですが、海外流通品はかなりサイズが大きいもの(小さめのササカマボコ)がメジャーだそうです。

昔からよく言われているのがイクラで、海藻類に含まれるアルギン酸ナトリウム(アルギン酸をナトリウム化したもの)を塩化カルシウム水溶液に一滴ずつ落としたものが代用イクラになります。通販やスーパーで売られている「おせち」料理の原材料欄に「増粘多糖類、乳化剤、油脂」というのがまさに代用イクラそのものです。

またキャビアも「ランプフィッシュ」というダンゴウオ科の仲間の魚の卵を着色したものであることが有名です。ランプフィッシュキャビアなどと呼ばれています。

回転寿司屋で「ヒラメのエンガワ」と呼ばれているものは、カラスガレイ(ギンガレイ)という体長1mにもなるカレイのエンガワだといいます。大きな魚なので大量に取れるので安くできるんですね。

最近話題になったのが「うなぎ」の代用魚として登場した「パンガシウス」です。本来は東南アジアでよく食される代表的な白身魚(ナマズ)で、これは結構味がよく、最近では代用魚ではなく堂々と白身魚「パンガシウス」としてスーパーに並ぶようになりました。

シメジもホンシメジと名のつくものが売られており、これも同様に代用品があることがわかります。昔はヒラタケを代用品として使っていたのですが、その後ブナシメジが「ホンシメジ」として売られるようになったといいます。ヒラタケは今では本来の大きくカサを開いた野生に近い形で販売されるようになっており、またこれとおなじ属に属するエリンギもスーパーでの人気食材となっています。

いずれの代用品も、元々食されていたものが取れなくなったり、価格が上昇したために仕方なく味や形の似たものが選ばれて食されているということになります。

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