今から始める「Cities Skylines」:アセットエディタ編です。
といっても、初心者がいきなり3Dモデリングするというのもなかなか(相当)難しいため、まずは自分で使うための既存アセットの組み合わせをアセットエディタで作り、ゲーム内で再利用するところから始めてみましょう。
概要
「Cities Skylines」には標準で「アセットエディタ」が付いており、誰でも自由にアセットを作成して公開することができます。もちろん公開はせずに練習がてら作成して自分専用として使うこともできます。
ここでは、よく使うことになる渋滞緩和用の交差点である「ラウンドアバウト」を自分で作成し、道路ツールに登録して呼び出すことを想定します。
準備編(Mods Listingの使い方)
例によって準備からです。
「アセットエディタ」では動作しないMODというものがあり、たいていのプレイヤーの場合にはゲームプレイとアセットエディタでは同じMOD構成で開始することはできません。そこでMOD(やアセットなど)一式を切り替える準備をしましょう。
Mods Listing (Save and load mods config)
このModは、現在のMod一式のサブスクライブとオンオフ状況を一式まるごとセーブしておき、切り替えることができます。そこで、「ゲームプレイ用」と「アセットエディタ用」のMod環境をそれぞれ保存しておき、切り替えられるようにしようということです。
- サブスクライブとMods Listing起動
まずこのModをサブスクライブしてからゲームを起動し(プレイはせず)、「オプション」設定へと入り、Mods Listingのオプションを選びます。 - 現在の構成の保存
現在の構成一式にはたとえば「ゲームプレイ用」などと名前をつけ、「Enter name」と書かれている所に入力し、Saveボタンを押します。下の「Pick config」のところにも保存した名前が出てきましたね。 - アセットエディタ用の構成を作る
ここで一度オプション画面を抜けて「コンテンツマネージャ」に入ります。ここで、問題の出ると言われているMod(Ploppable RICOなど)をオフにしていきます。わからない場合には、とりあえず全部オフにしても構わないでしょう。※不安な方は念のためにサブスクライブしているうち、どれをオン/オフにしているかをメモしておきましょう。 - 再びMods Listing起動
再びMods Listingの設定画面へと入ります。アセットエディタ用の構成一式に名前をつけ、また「Enter name」と書かれている所に入力してSaveボタンを押します。すると、「Pick config」のところには、2で付けた名前と今回4で付けた名前の両方が選択できるようになっているはずです。 - アセットエディタの起動
そうしたらメインメニューに戻って「ツール」から「アセットエディタ」を起動します。エラーなどが出ないか、起動できるかを確認しましょう。試しに「交差点」などを選んで編集画面に入れるかを確認します。 - ゲームプレイへと戻る
アセットエディタが無事起動できることを確認したら、再びゲームプレイができるか確認します。Mods Listingの設定画面へと入り、「Pick config」からゲームプレイ用に保存した一式を選択して「Apply Now」を選択してゲームを一度完全に終了し、再び起動します。 - 確認
オプション画面や、コンテンツマネージャ画面で、ゲームプレイしていたときのMod類が再現できていることを確認し、試しに最近プレイしたセーブデータから再開してみましょう。無事再開できていれば、Mod一式の切り替え作業は成功です。
これでアセットエディタとゲームプレイを切り替える準備ができました。
なお何も付けていないいわゆるバニラ状態の「アセットエディタ」でもいいのですが、多少はModもないと辛いという場合には、試しにいくつかModをコンテンツマネージャからオンにした状態でアセットエディタを起動し、起動できればMods Listingで構成一式を保存しという流れを繰り返しましょう。
もう一つの環境切り替え方法
「なんだかめんどくさそうだな」と思った方は、もっと楽な方法があります。
「Cities Skylines」の起動オプションに「-noWorkshop」というものがあり、これをつけて起動すると、一時的にワークショップからサブスクライブした一切のものを取り外した状態で「Cities Skylines」を起動することができます。完全なるバニラ状態になるということですね。
ショートカットに仕込めばいいだけですが、方法は次のとおりです。
- Cities.exeのあるフォルダを開く
デスクトップなどにあるショートカットからプロパティを開き、リンク先フォルダを開きます。 - ショートカットを新たに作る
Cities.exeを右クリックしてショートカットを作成し、適当な名前をつけます。 - ショートカットのリンク先を修正
作成したショートカットのプロマティを開き、「リンク先」に「(半角スペース)-noWorkshop」をコピペして閉じる。 - ショートカットを起動する
このショートカットで起動すると「noWorkshop」オプションが付けられた状態で起動するけどいいか?という確認画面が出ますので、OKを押してゲームを起動します。
自分専用のアセットを作ってみる
手始めに頻繁に使うことになるラウンドアバウトを作ってみましょう。
- アセットエディタ起動
アセット用のMod構成に切り替えた後、アセットエディタに入ります。※左側通行モードのチェックを忘れずに。
- 「交差点」を選択
ラウンドアバウトは交差点の一種なので「交差点」作成モードに入ります。 - ラウンドアバウトを作成
道路ツールなどを使用して、適当にラウンドアバウトを作成していきます。
- 作成したアセットの保存
一通りできたら、メニューからアセットの保存を選び、「OS上のファイル名」と「Citiesでのアセット名」、「アセットの説明」を付けて保存します。
なおツールチップイメージやサムネイルアイコンは、アセットエディタのギアアイコンで撮影でき、そこから選択できます。ここで設定しておかないと白いブロックのようなものばかりになってしまいますので、よく使いそうなものはしっかり設定しておきましょう。
- ロード確認
アセットエディタのロード機能で先程保存したアセットを読み込んでみましょう。保存できていれば自分が作成したラウンドアバウトが読み込まれるはずです。 - ゲーム画面でのアセット呼び出し
続いてゲーム画面で実際に作成したアセットを読み込んでみましょう。アセットエディタを終了後にMods Listingでゲームプレイ用の構成でApply Nowした後、ゲームを再起動します。いつもどおりセーブデータを呼び出して、ゲームプレイを開始します。先程作成したものは、道路ツールの「交差点」から呼び出すことができます。
これで毎回いちいちラウンドアバウトを作成せずとも、手軽に呼び出せるようになりました。
凝った交差点やこれはいいなと思う道路構成などを考えついたときには、こうしてアセットエディタで作成して保存しておけば、いつでも手軽に呼び出せるようになるということです。これ以外にも、基本形の道路を引いた状態のアセットなども登録することができます。
なお作成したアセットは、ワークショップで公開することもできます。
公開アセットの利用と編集
また逆に、ワークショップに公開されているこうした組み合わせによるアセットを「再編集する」ことも可能です。
公開アセットの利用
インターチェンジはデフォルトでは味気ない2タイプしかありませんが、ワークショップでは魅力的なものや、機能的なものまで多種多様なアセットが公開されています。実際に、ワークショップの「Assets: Intersection」には無数とも言えるほどのアセットが公開されています。
また例えば、渋滞緩和用の道路アセットなども多数公開されています。
これらをあらかじめ渋滞が予想される貨物港などの入口に取り付けておけば、渋滞用の対策が手軽に行なえます。
公開アセットの編集
ただし、公開されているものは右側通行用が多いため、そのままでは利用できないケースもあるかと思います。
そうした場合には、そのアセットをサブスクライブした後、アセットエディタでロードして読みこんだ上で、左側通行用に変更(道路のアップデートツールで右クリックしていく)して別名を付けて保存、その後ゲーム画面で呼び出せば利用できます。保存の際には、ファイル名とアセット名をいずれもサブスクライブしてきたものとは異なるものにしておきましょう。
ワークショップで公開されているアセットをそのまま使うのも良いのですが、気になるところを手直ししたり、木を植えるなど装飾を加えたりしてカスタマイズして利用することも可能です。
こうしてアセットエディタを利用することで、「Cities Skylines」の世界がさらに一層広がるものと思います。
どうしてもアセットエディタであのModだけは使いたいという事になった場合には、上述したMods Listingの方法を試すと良いでしょう。