Markdownエディタ「Obsidian」のプラグインの紹介と使い方をまとめたページです。
- 2022年10月:v1.0.0に合わせて全体的に見直しを掛けました。
- お役立ち度を表す★印を付けてみました。
- またプラグイン導入方法と注意書きをページ最下部に移動しました。
- ★は個人的な観点におけるお役立ち度です。
- ★★★:強力にオススメ!
- ★★:入れて損はない
- ★:人によりけりか
表示拡張系
Obsidianの表示を拡張/変更するプラグインです。
Hover Editor ★★★
Obsidian本体のホバー表示を(乗っ取り)拡張するプラグインです。
Obsidian本体のホバー表示はあくまでファイルの内容を確認しファイルリンクを取得するレベルに留まりますが、「Hover Editor」プラグインの提供するホバーウィンドウは以下のような特徴を持ちます。
- 複数表示:複数の参照元を切り替えて表示したい場合などに非常に有効
- [📌]ピン留め:何度も参照するような場合に
- [-]タイトルだけの縮小表示:後で参照するかもといった場合に邪魔にならずに待機させておける
- [□]拡大表示:ホバーで呼び出したものの本格的に作業する場合など
- タブ/ペインをまたいで表示:タブやペインを切り替えても最上位に表示され続け、いちいち閉じたりしない。Obsidianウィンドウ内部ならどこにでも移動可能。
他のファイルをどれくらい参照するかによりますが、Obsidianの利用方法をもう一段上げる重要プラグインだと思います。
Sliding Panes (★なし)
※かつてはObsidianを代表するようなプラグインでしたが、v1.0.0により満足に動作しなくなるなど相対的な価値が低下しており導入はお勧めしません。
Sidebar Expand on Hover ★
左右のサイドバーを、マウスオーバーあるいはトグル式での表示に変更するプラグインです。また左右サイドバーの幅を指定することもできます。
スイッチが少し分かりづらいですが、次の様な動作をします。
- オフ(Disabled):トグル式の開閉動作
- オン(Enabled):マウスオーバで開閉動作
左サイドバーはスイッチオフで開きっぱなしに、右サイドバーはオンにしてマウスオーバーで開くようにしてみました。なおこれはプラグインのせいではないのですが、Obsidianはウィンドウ幅が狭いこともあってややマウスオーバーの判定が厳しくピクピク反応する所が難点です。完全に閉じてしまわなければ良いのではと思いました。
マウス操作や集中モード的なものを重視する方には良いかと思います。幅広に使ってサイドバー常時表示する人は不要でしょう。
Kanban Plugin ★★
プロジェクト管理で用いられている「カンバン方式」でカード管理できるようにするプラグインです。
本来はホワイトボードを進行中・保留中・完了などのステータスで区切った上で、タスクをポストイットで記述したものをステータスに従って移動させることでタスク管理を行うメソッドになります。これをObsidianのノートで実現しようというプラグインです。
なお”Kanban”メソッド自体はタスク管理用に開発されたメソッドですが、散らばりがちなノートの管理ボードとしても非常に有効だと思います。
こちらについては別記事にまとめました。

考え方は非常に素晴らしく、Obsidianの利用方法をさらにもう一段階高める可能性を持つプラグインだと思います。
Dataview ★
表形式でデータを絞り込みやソートしながら表示したいという場合には、この「Dataview」プラグインが適しているのではないかと思います。
RDBをご存知の方ならすぐに理解できるようなRDB操作に似た「Dataview Query Language(DQL)」のほか、インライン形式、JavaScriptAPIが用意されています。
RDB的な管理手法を好む方には必須でしょう。
Ozan’s Image in Editor (★なし)
Image Toolkit ★★
GitHub – sissilab/obsidian-image-toolkit: An Obsidian plugin for viewing an image.
Obsidianでの画像ファイル利用をサポートするプラグインです。
各ノートに貼っている画像ファイルの拡大縮小、回転反転、コピーなどの操作が容易に行えるようになります。
ただし少し癖があり、このプラグインには「ノーマルモード」と「ピンモード」があり、ピンモードでは各画像を5枚までピンどめした状態でノート編集などが行えるのですが、いっぽうのノーマルモードではギャラリー ナビゲーションバーでそのノートに貼ってある画像の一覧ができるのです。この切替は、Obsidianの設定メニューのImage Toolkitの設定メニューから切り替える必要があります。
どちらも有効な機能なため切り替えないと仕えないのが悩ましい所ではありますが、各人の使い方次第でいずれかを選択するしかありません。
Dynamic Highlights ★
正規表現で指定された部分を強調表示できるほか、永続的な検索クエリとして定義することもできます。
ただし現時点ではソースモードかライブプレビューモードでのみ動作し、レガシーエディタを含むその他のモードでは動作しません。
コードハイライト系などを好む方はほぼ必須でしょう。
ファイル系
Quick Explorer ★★
Obsidian標準の「ファイルエクスプローラー」は単にディレクトリ構造を表示しただけであり、フォルダやファイルが増えてくるとやや使いづらいものとなっています。
このQuick Explorerは独自拡張したエクスプローラーでノート管理をさらに手軽に行えるプラグインです。導入すると画面上部に現在見ているノートのファイルパスがいわゆる「ぱんくずリスト」形式で表示され、ファイルパス部分をクリックするとそれぞれ同階層のファイル/フォルダ構造が表示されます。
この状態でファイルでマウスホバーすると内容がObsidian形式でプレビューできる(内容スクロール可能、コピーは不可能)他、フォルダ構造を辿りやすい形式で表示切り替え出来るようになります。
File Tree Alternative ★★
本格的な代替ファイルエクスプローラー。Quick Explorerでは物足りない場合はこちらが良いでしょう。もちろん両方導入するのも可能です。
Obsidian標準の「ファイルエクスプローラー」は、フォルダ構造とファイル(ノート)が混在して表示されやや認識しづらいという欠点があります。
このプラグインでは、フォルダ構造とファイルリストを上下2つのペインに分割して表示されるため、サブフォルダがあるか否か、サブフォルダ分まで含めてファイルリストに表示するか否かなど細かな所まで配慮が行き届いた作りになっています。
またこの「File Tree」自体をドラッグしてObsidianのタブの1つとしても表示可能で、そこからさらに気になるフォルダをホバー表示したり、別ペインとして表示することで、いわば2画面ファイラーのような使い方をすることも可能です。
その他機能としては、ファイルリストでのソート、検索、頻用ファイルのフォルダ内ピン留め、フォルダ内のファイル(ノート)数表示、特定フォルダへのフォーカス(イン/アウト)、指定ファイル/フォルダの表示除外、ファイルリストでのプレビュー表示(内容スクロール可能、コピー可能)など。
※ただしどうも表示除外設定での日本語名称は通らないようです。
Recent Files ★★★
GitHub – tgrosinger/recent-files-obsidian: Display a list of most recently opened files
最近開いたファイル履歴の表示プラグインです。タブ切り替えだけでも入れ替わります。
Obsidianは何故か編集したファイルの履歴表示機能がないため、なかなか重宝します。
Search on Internet ★★
ブラウザなどでもある検索エンジンの追加や削除などの管理機能をObsidianに導入するプラグインです。検索エンジンの追加方法はブラウザなどと同じで検索URLを指定するだけです。検索文字列は「{{query}}」で指定します。例えばデフォルトでも入っているグーグル検索は次のように指定します。
https://www.google.com/search?&q={{query}}
検索結果もObsidianの新しいタブで開くため、ブラウザを使う機会がぐっと減ってしまうほど便利なプラグインです。
編集サポート系
Regex Find/Replace ★★★
正規表現で検索と置換を実行するプラグインです。
残念ながらObsidian本体には正規表現なしのプレーン(言い換えればチープ)な検索機能しかなく、2022年10月1.0.0になって初めて置換機能が付いたのですが、これでも正規表現での検索置換機能はないため、現状では外部プラグインに頼るしかありません。
予め範囲指定をしてから実行すると選択範囲に対してだけ実行できる機能があります。導入しただけではキーバインドがないため、ホットキー設定から「regex」で絞り込んでキー割当を行いましょう。
なお複数ノート(ファイル)に対しては実行できないため、これについてはコマンドライン実行型などの外部ツールなどを使うしかありません。もちろん外部ツールでの一括編集中もObsidianを閉じたりする必要がなく、数秒後には反映されます。
Advanced Tables ★
Obsidianでの表形式入力をサポートするプラグインです。
入力時に自動的にカラム拡張をサポートするほか、列や御宇の追加・削除移動、カラムに対しての配置(左右・中央)指定、指定列での行ソート、CSVへのエクスポートなどをサポートしています。
Emoji Toolbar ★
GitHub – oliveryh/obsidian-emoji-toolbar: An Obsidian plugin to quickly add emojis into your notes
名前そのままで、Unicode絵文字を使いたいときに呼び出して絞り込んで絵文字を呼び出せるプラグイン。
Obsidianでは、ノート中はもちろんファイル名(ノート名)やフォルダ名にもUnicode絵文字を使うことができる。絵文字を効果的に使うことで、情報の視認性を増すことができる。
※ただし他のツールやアプリなどで文書を共有する場合は、Obsidian以外での利用に支障がないかに注意が必要。
このプラグインでは、たくさんある絵文字を英字で絞り込み素早く探し出すことができる。これまであまり絵文字を使わないがいざ使うとなると外部サイトで検索していたような方にはおすすめ。
なお全部を読み込んで一覧表示を行うため、PC環境によってはやや表示が重い場合があるかもしれない。そういう場合は、emojiコードを直接打ち込んで呼び出せる下記プラグインも参照のこと
- GitHub – phibr0/obsidian-emoji-shortcodes: Emoji Shortcodes – Obsidian Plugin | Adds Support for Emoji Shortcodes to Obsidian
- GitHub – aidenlx/obsidian-icon-shortcodes: Obsidian Plugin: Insert emoji and custom icons with shortcodes
メディア系
Media Extended (★なし)
プラグイン導入方法
Obsidianのプラグインには公式なコアプラグインと呼ばれるものと、外部の開発者によるコミュニティプラグインの2種類があります。
コアプラグイン導入方法
コアプラグインは、Obsidian開発において開発・保守がなされているいわば内部プラグインです。
コアプラグインの場合は、「Obsidianの設定」-「コアプラグイン」の画面で並んでいるプラグインをオン/オフするだけで導入が可能です。なおこちらは不要だからといってアンインストールすることはできません。
コミュニティプラグイン導入方法
一方、外部の開発者によるコミュニティプラグインについては手順が異なります。
- (初めての場合、セーフモードを解除する)
- Obsidianのギアアイコンで「設定」を開く
- 左側の「コミュニティプラグイン」を選択
- 「閲覧」をクリックするとプラグインビューア的なものが開くので、検索で絞り込んだり、スクロールして探し、該当のプラグインの説明ページを開く
※検索ウィンドウの右にある↓アイコンでプラグインの表示順(ソート)を変更できます - その画面で「インストール」をクリックする
コミュニティプラグインをオフにするには上記手順の3番目でオン/オフに、またアンインストールするには同じ画面でオン/オフスイッチの隣りにある×マークでアンインストールしましょう。
コミュニティプラグインについては自動アップデートがかからないため、上記手順3の画面で「アップデートを確認」した上で、アップデートしたいプラグインをそれぞれ「アップデート」していく必要があります。
注意事項
※一般的な判断基準として、下記項目などに注意を払う必要があると考えます。
- ソースが公開されているか ※必須項目
- プラグイン開発者が信頼できるか(Twitter、プロフィールページなど参照)
- 利用者が一定数いるか ※現状はダウンロード数しか確認できない
- バグ報告などに真摯に対応しているか
- 開発が滞ったりしていないか