自民党の国会議員の育児休暇取得宣言が話題になっています。
この問題については、
- 男性議員の育休制度はないため欠席届となる(欠席しても歳費=給与は出る)
- 政局を左右する場面での欠席が政党・会派的に認められるのか
- 公務員の特別職である(年収ベースで2,000万円ほどの歳費が税金で支払われる)
- 国民の付託を受けた代議員であり、雇用者ではない
- 民間への波及効果は薄い(だからこそ法整備が求められている)
などの意見がでています。
そもそも国会議員は1日8時間の定時など無く、本会議裁決や委員会出席時以外はほぼ自由時間と言っていいでしょう。
しかも国会決議は何にも優先するために、JRの無料パスや永田町近くの議員宿舎などが整備されているという前提もあります。※今回の場合、奥さんも国会議員。
その議員が、育児休暇を申請(実際には欠席届の事前宣言)するということは、特段社会への波及効果は言い訳に過ぎず、単なるわがままと見たほうがいいのではないかと思います。
男性も育児に参加するべきことはいうまでもありません。
生後1ヶ月くらいまでの赤ちゃんは、(当然ながら夜中も)ほぼ3時間毎に授乳を必要とします。核家族化が押し進んだ現在、母親である女性だけで育児するというのは24時間営業のコンビニをオーナー一人で回しているのと同じ状態と言っていいでしょう。しかも扱うのは生まれて間もない人間の命なのですから、他に比較できるものなど、本来はありません。
しかしそれを特別な立場である国会議員が主張し始めるというのは、どうにも話がおかしすいと感じた人が多いのではないでしょうか。
民間で導入や取得指導が進まないからこそ法整備が求められているのに、その法整備を行うべき国会議員が自ら率先して取るというのはむしろ責務放棄と言っていいでしょう。
しかもこの議員は、東京新宿生まれの東京育ち、早稲田大学卒のバリバリの東京人ですが、選挙区は京都3区(京都市伏見区、向日市、長岡京市、乙訓郡)という矛盾もはらんでいます。
しかも「育児休暇制度」は現在の社会状況では反対の声が非常に上げづらいテーマであり、それを理解したうえでの今回の欠席届の申請予告は許しがたいと感じた人も多かったでしょう。
選挙民は怒りの声こそ上げるべきでしょうね。