Firefoxの設定を細かく変更したい場合、「about:config」で変えてしまうのが一番手っ取り早いです。
しかし、「about:config」で変更した設定は、履歴などが残せないため忘れてしまうとどこをどういう理由で変更したのかがわからなくなる可能性があったり、別PCへ環境を移したい場合などに同じ手間が掛かるなどの問題があります。
そこで使われるのが「user.js」ファイルによる設定変更です。
user.jsファイルについて
user.jsとは
Firefoxの設定変更に使われるファイルで、Firefox起動時に読み込まれ内容は「about:config」に反映されます。「about:config」で見ると、変更された項目は「変更されています」と表示されます。
内容はテキストファイル(JavaScriptファイル)で、UTF-8で保存し、プロファイルフォルダに設置しておくと次回Firefox起動時から反映されます。
JavaScriptファイルですので、自由に編集が可能で、コメントを残しておくことも可能です。
user.jsファイルの場所
user.jsファイルは、プロファイルフォルダに置くことで反映されます。
プロファイルフォルダの場所は次のように探せば見つかります。
- Firefox右上にある「≡」マークを押して、メニューの一番下にある「?」マークを押す
- 「トラブルシューティング」を押す
- 「プロファイルフォルダー」項目の「フォルダーを開く」をクリック
ここに「user.js」ファイルがない場合は、新たにテキストファイルをUTF-8形式で作成保存すればOKです。
様々なuser.js設定
設定内容
user.jsで設定できる項目の一覧は、下記で公開されています。
About:config entries – MozillaZine Knowledge Base
http://kb.mozillazine.org/About:config_entries
英語版しかありませんが、項目ごとにまとめられているので順番に読んでいけば問題ないレベルだと思います。
例えばbrowser項目を見てみましょう。
Name | Type | Meaning of Values |
---|---|---|
browser. active_color | String | The default color for active links as a hex code. Default is #EE0000 . |
browser. anchor_color | String | The default color for links as a hex code. Default is #0000EE Note: This can be changed in Firefox via “Tools → Options → Content / Fonts & Colors → Colors… → Link Colors → Unvisited Links” (Firefox 1.5 and above) and via “Edit → Preferences → Appearance → Colors / Link Colors → Unvisited Links” in Mozilla Suite and SeaMonkey. |
browser. backspace_action | Integer | Determines the behavior of the backspace key 0: Goes back in history 1: Acts as Page Up 2 (and above): Does nothing Note: See bug 301248 (Mozilla Suite) |
browser. blink_allowed | Boolean | True (default): Use of the blink tag or CSS‘s text-decoration: blink will result in blinking elements.False: Blinking is disabled. |
一番上の「browser. active_color」は、リンクをクリックしてから離すまでの色です。この設定では赤色になっています。この項目はType(型)が「String」となっていますので、これをuser.jsで#FF0000に変えたい場合には次のように記述します。
user_pref("browser. active_color", "#FF0000");
次の「browser. anchor_color」はリンク文字の色で、これはオプション設定からも変更できると書かれています。
その次の「browser. backspace_action」はバックスペースキー(BS)を押した時の動作を規定する項目です。デフォルトではページ履歴を1つ戻す(元いたページに戻る)という動作になっていますが、これを止めさせたい場合は「2」に設定することで動作を変更できます。
user_pref("browser. backspace_action", 2);
続いて4番目の「browser. blink_allowed」は「ブリンク(点滅)表示を許可するかどうかですが、デフォルトはTrueになっていると書かれています。※ただしabout:configで見たところ、設定自体がありません。
もしこの項目を変えたい場合には、次のように記述します。
user_pref("browser. blink_allowed", false);
Booleanタイプなので「”」で囲む必要はありません。
一覧表の見方と変更の仕方がわかったところで、具体的に変更したいところを見ていきましょう。
変更の具体例
ブックマークを左クリックで新しいタブに(57以降)
user_pref("browser.tabs.loadBookmarksInTabs", true);
ブックマークからページを開くときに、新しいタブで開くように変更できます。※これはFIREFOX57以降の実装ですので、上の一覧表には存在しません。
ブックマーク中クリックでブクマメニュー開いたままに(57以降)
user_pref("browser.bookmarks.openInTabClosesMenu", false);
ブックマークから複数開くときに上書きせず必ず新タブに
user_pref("browser.tabs.loadBookmarksInTabs", true);
検索バーでの検索結果を新しいタブで(57以降)
user_pref("browser.search.openintab", true);
検索バーから新しいタブで開く
user_pref("browser.search.openintab", true);
最後のタブを閉じてもウィンドウを閉じない
user_pref("browser.tabs.closeWindowWithLastTab", false);
AMO(Add-ons for Firefox)でアドオンを動作させる
user_pref("privacy.resistFingerprinting.block_mozAddonManager", true);
Firefox52以降でFirefoxが重い症状を直す
user_pref("network.http.spdy.enabled.http2", false);