昨日2024年11月24日投開票が行われた名古屋市長選挙において、どうも元国民民主党の大塚耕平候補が負けたらしい。
しかも当選が決定した広沢一郎氏が39万票に対して大塚氏は26万票しかなく、記憶に新しい兵庫知事選などより全然僅差でも接戦でもない。あれですらゼロ打ちだったのだ。しかしマスコミでは「4党相乗りで盤石のはずが」あるいは「ネットでデマが」などの言葉が踊っている。
小市民の感想を述べるとすると、むしろ4党相乗りだから負けたんでしょ?としか言えない。
4党相乗り
元々国民民主党(参議院)出身の大塚氏には、立憲民主党と公明党が推薦を決め、その後独自候補擁立に失敗した自民党までが相乗りして、有権者としては「なんだこれ」状態だったと思う。しかも前日?にはいわゆるし○き○なる組織がまた応援に駆けつけたようで、まあそりゃ負けるわなという感想しか沸かない。
しかし陣営の感触としては「自民党(の推薦)が来て盤石の体制になった」と思ったんだそうだ。世間とのズレが激しすぎる。
この自民・立憲(共産も)相乗りは大阪自民党でもやっていて、散々に負けて先の衆院選の大阪選挙区ではついに維新が完全制覇してしまった。有権者はこういうウソは許さないのだ。国家の基本的な4政策ですら相いれないのになぜ相乗りなんかしてしまうんだろう。なぜ独自候補擁立できなかったら黙ってないんだろう?理由はあるんだろうけど有権者としては正直バカじゃないのと思う。
国民民主と立憲民主の段階で「大丈夫?」と思うのにさらに自民推薦まで受け入れるとか何がしたいのかまったくわからないし、結果当然というか、ネットで出回っている選挙ビラを見ても大塚氏が一体なにがしたかったのかが非常に分かりづらい。しかも肝心の減税については検証するとか呑気なことを言っている。名古屋では減税は争点どころか最低限度のテーマであったはずだ。
ネットdeデマ
あとネットでデマとかいうけども、その一つが「大塚氏は増税派」というもので、もう一つは「移民賛成派」というものらしい。
前者(増税派)が事実かどうなのかは興味すら沸かなかったので調べていないが、少なくとも名古屋市と言えば減税がウリの河村氏が比較的高評価だったらしいので、その噂なりデマなりが出た時点で減税を「積極的」に「前面」に打ち出すことでむしろ有利に持っていけたのではないかとも思う。はっきりしないのが大塚氏の弱みだと思うし、それは4党相乗りの逆効果じゃないかとも素人ながら想像する。
しかし「移民賛成派」についてはデマではなく、大塚氏がかつて「一〇〇〇万人移民受け入れ構想」なるものに賛同していたのは事実であって、論文(雑誌投稿文)まで残している。
- 一〇〇〇万人移民受け入れ構想–日本を「憧れの国」にしたい。民主党若手の共同提案 | CiNii Research
- 一〇〇〇万人移民受け入れ構想–日本を「憧れの国」にしたい。民主党若手の共同提案 | NDLサーチ | 国立国会図書館
2003年9月号の月刊「Voice」(PHP研究所)に掲載された論文で、著者は、古川元久氏、大塚耕平氏、浅尾慶一郎氏となっている。
これもデマなんだろうか?デマならすぐに国立国会図書館に申し出て削除申請したほうが良いのではなかろうか。またこれがデマではなく事実なら「これは過去の考えであって、今の私はこれこれ考えている」と言うべきだったろう。デマだ!と騒ぐだけなのはむしろ逆効果だ。
※古川氏はいま国民民主党の税調会長(国対委員長)として日々メディアの前面に出ていらっしゃる方であり、浅尾氏は今や自民党(麻生派)である。
なおネットで出回っている新聞?チラシでは、他に細野豪志氏(現、自民党旧二階派)、松井孝治氏(現、第27代京都市長)、松本剛明氏(現、自民党麻生派)の名前と顔写真も見える。こっちのビラについては事実かどうかは私は知らない。
反省
私がいまいち旧民主党の面々を信用できないのは、こういうすぐバレるウソを付くからだ。(時代も大きく変化しているおり)変節漢は許さないとか言わないので、間違いだったのなら間違いだったと認めてほしいだけなのだ。どこがどういうふうに間違っていたので、今後はこういう考えで行くと表明してほしい。
移民に限れば、あの時「一〇〇〇万人移民受け入れ構想」に賛同したのは判断ミスだったと、きちんと言ってほしい。移民受け入れなどヨーロッパでも徐々に風向きが変わってきてるし(そもそも不法移民受け入れではない)、アメリカだって不法移民反対派のトランプが勝ったではないか。かつては世界の情勢で賛同したのだろうが、その世界の情勢が変化したのだから訂正してほしい。
※例えば榛葉氏に限れば、旧民主党政権では沖縄の辺野古移転を巡って党内(閣内)で意見の相違がありそこから崩れていったと言う趣旨のことを言っており、だからこそ国家基本4政策で相容れない立憲民主党とは連立(連合?)はできないと何度も言っている。これはそのとおりだろうと思う。あの時筋を通したのはむしろ福島みずほ氏だったのではないか?他の面子はどういう心境で辺野古移設反対とのうのうと抜かしているのか聞いてみたい。
※一応言っておきますが、私は「合法移民」ならまあ賛成の立場(積極的受け入れの立場ではないので現状の制度そのままで良い)です。ただし不法移民は許さないというだけです。不法・合法を一緒くたにすること自体が許せません。また制度の隙間を狙って日本に不法に住み着こうとしたり、あるいは見つかって強制帰国させられるのを反発したり脱走したりなどというのは厳しく取り締まるべきだと考えています。
自称リベラルな人たちは「悪夢の民主党政権」と言われるとブチ切れるんだけど、すべてが悪だったとは思わないけど失敗は数々あった。何をおいてもまずそこを反省すべきだろうと思う。旧民主党政権では数々の過ちを犯した。それを認め、真摯に反省すれば有権者はきっと応援するだろうと思う。でないと有権者は、失敗すら認めないでもう一度政権交代させても次は何ができるのか?と思う。
ましてや少数の過激な意見のみを前面に打ち出して支持をしろとか頭おかしいんじゃないの?と思う。いや泡沫野党ならそれでもいいけども、野党第一党で政権交代を打ち出すならそういうのは引っ込めたほうが良いと思いますよ。
今回の選挙結果を受けての言葉でも、ネットのデマで負けたから規制が必要とか言ってるんだけど、まあ懲りてないよね。そうじゃないだろと。じゃあ新聞・TVのデマ(というか小狡い刷り込み)を取り締まれば如何かと思います。
最近の国民民主党に限れば、(少なくとも現段階では)政権与党への未練を捨て、政策実現に的を絞っている。気を抜かずにここだけはブレずに必ず勝ち取ってほしいものだ。有権者が政治家に求めるのは仕事(政策実現)をすることだけだ。
蛇足で玉木氏といえば、モリカケではしゃいで騒いでた(個人的主観)ことを忘れていない有権者も多いですから、そこは気を抜かないほうが良いかと思いますね。