「Citystate Metropolis」早期アクセスに近日登場

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「Citystate」や「Citystate II」の後継となるゲーム「Citystate Metropolis」が現在開発中であり、2025年9月から11月にかけてアーリーアクセス版としてリリースされる予定だそうです。

→ 2025年9月25日にアーリーアクセスを発表

更新履歴:

  • 2025年9月25日:ウィッシュリスト開放&トレーラービデオ発表
  • 2025年5月29日:初稿

 

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トレーラービデオ発表

2025年9月27日

City Planner Plays氏によるトレーラービデオ分析

Cities Skylinesシリーズでは高名なシティビルダー(Youtuber)であるCity Planner Plays氏がトレーラービデオの分析というか解説を行っています。特にUIについてかなり細かく分析しています。当然英語なのですが、日本語字幕をつければまあ理解できるでしょう。

特に道路面や歩道などが最初から使い込まれた感じを表現している点、さらにはプロシージャルに生成されるビルなどの細かな表現(貧困さと洗濯物干し・屋上小物)に興奮しているようです。

RedditではすっかりCities Skylines IIの代替ゲームが出た!とばかりに燥いでいますが、ただし「Cities Skylines IIの代替足り得るか?(つまり前作CS1の正統後継者たりえるか?少なくともCities Skylines II難民の救済所と成り得るか?)」という点については、個人的にはちょっと怪しいなと感じています。

細かく見れば(あくまでトレーラー時点では)、自動車のシミュレーションがけっこう雑そうだったり(あちこちで接触事故)、人のバリエーションが意外に少なそうだったり、交差点を渡っている人が路面から浮いていたりとか、適当な所で横断しているとか、信号が出てくるのが27秒あたり1ヶ所しかなく機能しているのかも怪しかったり、道路の接続で明らかなバグが見えたり、レーン数の異なる道路間の接続(幅員減少や分岐するレーン表現)がCS1のNodeController以前の状態だったり、ツッコミどころは多々あるかと思います。

まあこんな未実装項目やバグは徐々に実装・修正できるとして、今後に向けて大きいところでは2つあると思っており、一点目はModサポートとどれだけ有力なMod開発者を引き込めるか?という点(特にMoveIt的なModは必須)。そして二点目はそもそもワークショップ(クリエイターアセット)サポートがあるのかないのか?というところ(※ちなみにCitystateもCitystate IIもワークショップ非対応)。この2点はいくらバグが少なくてゲーム本体が優れていてもそこで伸びしろは無くなってしまいます。あと大きなところでは住民シミュレーションで躓かないだろうかという懸念もあります。

※開発者自身の言葉として紹介されていたもの「カスタムビルディングブロックはワークショップに組み込むのが最も簡単です。スクリプトとUIのどの程度がMOD化できるかはまだ分かりません。カスタム小道具やテクスチャもかなり簡単にできるはずです。ただし、乗り物、歩行者、植物は、GPUインスタンス化、LOD、特殊なライト/シャドウ設定、特殊なPBR/カラーテクスチャなど、様々な最適化が必要となるため、ワークフローはより複雑になります。」

極端に言えば、代わり映えのしない都市ペイントを一通りすればもう遊ばなくなるだろうと考えられます。それが10年続くかと言われれば正直難しいでしょう。もちろんどちらも備えた場合、トレーラーを見る限りにおいては、充分にCities Skylines IIを凌駕するポテンシャルは秘めていそうな感じはします。上では色々ケチを付けてはいますが、個人開発(ソロプロジェクト)としては驚くべき技術力と実装力じゃないかと感じます。

※念のために書いておきますが、私は「競合が生まれたほうが切磋琢磨して良い」という最近流行りの安易な主張にはどうも首肯しかねる部分があります。単に自分が攻撃する時に「AよりBの方が良い」と言う補完材料にしたいがために持ち上げているだけに過ぎないと思えるケースが多いためです。それは「気に食わないAを攻撃するため”だけ”にBを持ち上げている」だけであって、実際にBが購入・選択されることは少ない。絶対的王者で事業も安泰しているような製品Aに対して競合Bが生まれることは良い効果を生むと思いますが、そんなケースは稀で下手すれば両方共倒れに成りかねません。もちろん競合が生まれるということは、そのジャンル・カテゴリーに充分な魅力があるという証明でもあるのですが。

参考Redditスレ:City Planner Plays covers the trailer! : r/citystate

 

2029年9月25日:トレーラービデオ発表&ウィッシュリスト開放

「早期アクセスに近日登場」になっています。2026第1四半期リリース予定とのこと。

Steam:Citystate Metropolis

トレーラービデオ

気付いた点など

気づいた点など(アーリーアクセス中に要チェック)

  • アーリーアクセス時点では、鉄道、地下鉄、トンネルなどはない。スラム住宅、歩行者専用道路、自転車レーンなどもない。すべて1.0予定。
    • その他1.0予定:大学、埋立地、港湾、空港などの公共サービス施設およびユーティリティ施設。
    • グリッドにとらわれないとは言っているが、それは敷地範囲(フェンス)であって建物(建屋)が柔軟に変化するわけではない(例えばCities Skylinesでよく話題になる45度や135度のビルが建つわけではない)。しかし建物敷地内の駐車場などのレイアウトも(グリッド単位ではあるが)自由に配置できる(動画15秒あたり)。自由度は高く、建物階層ごとのカラーカスタマイズもかなり柔軟(動画42秒)。
    • マップカスタマイズの自由度も高そうだが、樹木などは自動(プロシージャル固定?)っぽく%指定している。個別の植樹ができるのかは不明。プロシージャル生成時の住宅レイアウトに樹木アイコンを置くとそれがいろいろな樹木に変わる(16秒あたり)のは動画で確認できる。→動画22秒あたりで一瞬だけ植樹メニューが確認できます。
  • 1.0で「Moddingサポート拡充」とは書かれているが、ワークショップ対応とは書かれていない。現時点で対応しているかのように読めるがよくわからない。
    • ワークショップ対応(とりわけクリエイターアセットの可否)が製品寿命を決めるだろうことは皆さんよくご存知だろうと思います。動画には建設中画面や階層ごとのカラーカスタマイズも出てきますが、これと多種多様なクリエイターアセットをどう融合させるのかは現時点では謎。むしろクリエイターがゲーム内で動作する要件を満たすのが大変な可能性も?※ちなみにCitystateもCitystate IIもワークショップ非対応。
  • 動画30秒あたりにでてくるように、Cities Skylines I/IIのように道路(線路)をどこでも自在(画面上ミリ単位に)に敷けるのではなく、ポイントに沿って敷く必要がある模様。初心者にとっては構築が楽になる。

じゃあ今何が出来ているのか?

  • プロシジャール生成の建物(住宅、商業、工業、サービス、ユーティリティ)、コアメカニクス、最終的なUI

    • ※ここでいっているプロシージャルとは、一般的にはプレイヤーが関与できず自動的に生成される物を言う。この「Citystate Metropolis」では、樹木は完全プロシージャル(樹種や大きさも指定不可)に見えるが、建物(マンション)については地面でレイアウトを指定したあとがプロシージャル生成のように見える。→動画22秒あたりで一瞬だけ植樹メニューが確認できます。
  • グリッドにとらわれない都市計画。区画設定と年レイアウトのための精密なツール
    • フェンスが自由に伸縮して地面レイアウトに沿う形式。建屋は伸縮しないように見える。それでもCities Skylines IIに比べれば特に(矩形以外の)扇形様の敷地においてかなり自然に見える。
  • スプラインベースの道路。35種類以上
  • コアシミュレーション:予算、経済、交通はすべて機能。シミュレーションには100万人以上の人口を処理可能なcrowd-basedモデルを採用
    • 動画では一人の住民をフォローして追従している。これはちょっと怪しいですね。Cities Skylines IIでも躓いてる所ですし。本当に100万人のシミュレーションやって喜ぶ人いるんですかね?「市民:何万人居住」っていう数字だけでいいのでは?
  • (人によると思いますが)UIが独特だと書いているコメントもあります。

参考)

 

早期アクセスについて

早期アクセスにした理由

“『Citystate Metropolis』は、3年前に始まった野心的な個人プロジェクトです。早期アクセス期間を通じて、皆様からのフィードバックを参考に、シミュレーションの最終調整を行い、既存機能のバランスを取ることができます。早期アクセスは全体の開発期間を長くする意味合いもありますが、この規模のプロジェクトはそれ以外では実現不可能でした。”

大体どのくらいの期間このゲームを早期アクセスにする予定ですか?

早期アクセス期間は約18ヶ月を予定しています。”

早期アクセスバージョンと計画されているフルバージョンの違いは?

“1.0リリースに向けて計画されている主要な機能は以下の通りです。
– 鉄道輸送、地下鉄、トンネル
– インフォーマル住宅(スラム)
– 歩行者専用道路と自転車レーン
– 大学、埋立地、港湾、空港などの新たなサービス施設およびユーティリティ施設
– moddingサポートの拡充”

早期アクセスバージョンの現状はどうなっていますか?

“ゲームは既に十分にプレイ可能であり、コアメカニクスと最終的なUIが完全に実装されています。現行バージョンには以下が含まれます。
– プロシージャル生成される建物:住宅、商業、工業、サービス、ユーティリティの各建物。
– グリッドにとらわれない都市計画:区画設定と都市レイアウトのための精密なツール。
– スプラインベースの道路:35種類以上の道路スタイルを備えた柔軟な道路建設ツール。
– コアシミュレーション:予算、経済、交通の基礎システムはすべて機能しています。”

早期アクセス期間中と期間後ではゲームの価格は変わりますか?

“はい、ゲームが早期アクセスを終了した際、価格は約25%上昇する予定です。”

コミュニティは開発プロセスにどのように関わることができますか?

“プレイヤーの皆様からのフィードバックは、早期アクセスでのリリースを行う主な理由の一つです。コミュニティからのご提案やご意見は私にとって非常に貴重であり、早期アクセス期間中、そして1.0リリース以降の開発プロセスに直接影響を与えます。”

スペック

最低スペック:

  • OS: Windows 10 64 Bit / Windows 11
  • プロセッサー: Intel i3-10300 / AMD Ryzen 5 3600
  • メモリー: 16 GB RAM
  • グラフィック: NVIDIA GTX 1060 (6GB) / AMD RX 5600XT (6GB)
  • DirectX: Version 11
  • ストレージ: 10 GB の空き容量

推奨スペック:

  • OS: Windows 10 64 Bit / Windows 11
  • プロセッサー: Intel i5-12400 / AMD Ryzen 5 7600
  • メモリー: 16 GB RAM
  • グラフィック: NVIDIA RTX 3060ti (8GB) / AMD RX 6600 XT (8GB)
  • DirectX: Version 11
  • ストレージ: 10 GB の空き容量

CPUがやや高めなのは最近の傾向ですね。

 

2025年5月の事前発表

概要

「Citystate」シリーズは、どちらかと言えば都市国家運営ゲームとしてリリースされてきましたが、その「Citystate II」の最終パッチリリース後の2022年12月に新作「Citystate Metropolis」の製作が開始していたようです。

そこでは従来シリーズよりもやや都市構築に重点を置いたゲーム内容に変化するようなことが書かれており、一部のシティビルダーに注目されているようです。

※citystateとは都市国家の意味で、古代アテネ(アテナイ)などがあります。ここではそういう歴史的な意味はなく、単一の都市国家を経営(運営)するという意味合いで名付けられているようです。

 

公式サイト

Citystate Metropolis – Development update and first screenshots

開発ログ

  1. Citystate II: Postmortem – A lesson in game design(2023年7月28日)
  2. Citystate Metropolis – Development update and first screenshots(2025年2月7日)

この第二弾ログでは、かなり細かいゲーム内容が記述されています。※以下、一部文章およびスクリーンショットは上記第二弾ログより引用。

地形

地形は半手続き型で制作されるようで、現実世界のハイトマップを選択した後、大規模な地理的特徴を持つ手作りのハイトマップを乗算し、その上にコンピューター生成の侵食レイヤーを追加し、ノイズとルールベースの生成を組み合わせて植生が追加され、最後に河川の水源が事前に記録された位置と手動で設定された位置から追加されるというものだそうです。

マップの面積は67平方キロメートルということです。※参考までにCities Skylines IIバニラで159平方キロメートル

道路

道路に関しては結構評価の悪かったと思われるポイントで、従来シリーズでは直線道路の碁盤都市しか構築できなかったそうですが、曲線もサポートするようになっています。

住民エージェントは、Cities Skylinesのような個別シミュレーションではなく、世帯・建物単位でのシミュレーションが行われ、これにより30FPSに制限することなく100万人の住民がシミュレーションできるようになるということです。最適化途中だと思うのですが、実際に数十万エージェントの同時サポートが可能になっているということです。

建物

住宅、商業施設、工業施設がプロシージャル生成され、区画も正方形である必要もなくなっています。ゾーニングツールは、あらゆる多角形や曲線を塗りつぶすことができるようになっています。これがけっこう魅力的ですね。

スクリーンショットでは建物が四角いブロック状に見えますが、プロシージャル生成に用いるアセットは、曲線やよりエキゾチックな形状も扱えるということです。タイルごとに、建物のサイズ、形状、位置、残りの土地をどのように活用するか、駐車スペースの広さ、樹木の本数などを設定できるため、少なくともCities Skylines IIのようなブロックの隙間ができるということはなくなりそうです。またこれらの要素は、単に見た目の美しさだけでなく、建物の経済性や魅力にも影響を与えるということです。

急速な成長と貧困削減のために規制のない安価な住宅を建設するのか、あるいは快適さや美しさ国際的な魅力のために環境に優しい超近代的なデザインを建設するのか。この選択が可能になっており、まさにこの点が、Metropolisがこれまでのゲームと異なる点だと言います。

建物を一つずつ詳細に設計することも、またプリセットを選択して複数の区画を一度にゾーニングすることも可能になっているようです。

これらにより「これまでで最もリアルな都市建設ゲーム」を目指しているということです。

アーリーアクセス

2025年9月から11月にかけてアーリーアクセス版としてリリースされる予定となっているようです。しかしそれまでに、公共交通機関、サービス施設、MODサポート、そして実際の経済システムの細部など、ゲームの主要部分を完成させる必要があるということです。

次の目標は、「4週間以内にSteamページを立ち上げ、短いトレーラーを公開すること」だと書かれていますが、2025年5月29日現在でまだ公開されていません。

またX(Twitter)も、2025年2月のつぶやきを最後に更新されていません。

いずれにしろ現在のCities Skylines IIの苦境はつぶさに観察しているはずで、恐らくあまり過剰なグラフィックなどではなく現実的な平均スペックで動作するラインを見極めてリリースしてくるのではないかと思われますし、大変楽しみなゲームの一つになりそうです。

 

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